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― いつか「帰る場所」になる、ありのままの里山時間 ―
※「うちげ」とは鳥取の方言で「我が家」を意味する
近年、都市部への人口集中が進む一方、地方では人口減少や担い手不足が深刻化している。こうした中、移住に限らず、地域と継続的に関わる「関係人口」の創出が重要なテーマとなっている。
また、2024年の米不足や価格高騰を契機に、食料供給や農業の持続可能性への関心も高まった。自らの食と向き合う機会としての農業体験は、現在において重要な意義を持つ。
本プロジェクトは、都市部で生まれ育ち、いわゆる「ふるさと」を持たない層に向け、鳥取県若桜町の自然および農の営みを基盤とした新たな地域との関わり方を提案する取り組みである。
観光でも移住でもない。
無理なく、しかし確かに継続する関係の中で、「また帰ってきたくなる場所」を育てることを目指す。
さらに本事業では、「関係人口」にとどまらない、より主体的な関与のあり方としての「帰郷人口」という概念の可能性を探る。
「過ごす」から「関わる」へ。
用意されたサービスを受け取る来訪者ではなく、自然の営みに関わる当事者として地域と接点を持つ。
田んぼに足を入れ、季節の変化を身体で感じながら過ごす時間の中で、若桜町を「自分の場所」と認識していく。そうした関係性の醸成を目指す。
① 心理的オーナーシップの醸成
農作業を単なる体験として位置づけるのではなく、「自分の田んぼを見に行く」という感覚を生む関与の仕組みを構築する。
共同で関わることにより、田んぼの変化に対する関心が生まれ、やがて愛着や責任へとつながる関係性の形成を目指す。
② 離れていても「うちげ」を感じる仕組み
現地にいない時間においても、地域とのつながりは継続する。
参加者限定のSNS(LINE等)を活用し、日々の里山の様子を共有する。
・稲の成長の記録配信
・農家の日常の共有(つぶやき)
・参加者同士の交流促進
離れていても、ふと気にかける関係性の構築を図る。
③ 「ままならなさ」を楽しむ滞在設計
滞在は、公民館、古民家、廃校など地域の既存資源を活用して実施する。
過度なサービス提供は行わず、不便さや天候の変化といった「思い通りにならなさ」を含めて体験する設計とする。
都市とは異なる時間の流れの中で過ごすこと自体を、本プロジェクトの価値と位置づける。
6月|田植え
初期段階における参加動機の把握およびコミュニティ形成の兆しを確認する
8月|草取り
関係の継続意欲およびオンライン上での交流の深化を検証する
10月|収穫
成果の共有とともに、再訪意向の変化を把握する
収穫後|振り返り
プロジェクト終了後における関係継続性を検証する
・年間再訪回数および次年度継続意向
・参加者限定SNSにおけるエンゲージメント(投稿・コメント数)
・地域住民との自発的交流の発生件数
・地域産品の継続購入等による波及効果
本プロジェクトで得られた知見をもとに、段階的な二地域居住モデルの構築を目指す。
将来的には、空き家の利活用や地域課題への関与へと接続し、都市と地方が持続的につながる関係性の仕組みとして展開する。
「たまに帰る場所」があるという状態そのものが、個人の暮らしの質を高める。
そのような関係の広がりを創出することを目指す。
とにかく何かやってみようと、酒の席で飛び交う様々なアイデアを取り入れた。
https://forms.gle/q3dHkLJJLYwvrEMK9
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イメージに頼らない、引き算のチラシ。
余白を取り入れ、言葉の持つ力を最大化する試み。
つづく